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『週刊文春』はなぜスクープを連発できるのか? 2016年快進撃

今年に入って、『週刊文春』が凄い。

2016年はベッキーゲスの極み騒動から始まり、大ニュース、スキャンダルがとどまることを知らない。そして、その元ネタは、ほとんどが週刊文春である。「また文春か!」という感じだ。

正直、私はこれまで『週刊文春』がそこまでスクープを連発する週刊誌であるというイメージはなかった。「FRIDAY」の方がスクープのイメージがある。だから、今年に入って『週刊文春』がなぜここまでスクープを連発しているのか、少し興味を持っていた。

そんなときに、私が毎週聞いているTBSラジオ「爆笑問題の日曜サンデー」内において、その理由がちらっと明かされた。

 

■3ヶ月の謹慎を受けていた編集長が戻ってきた

週刊文春』は昨年、誌面に江戸時代の浮世絵である「春画(しゅんが)」を載せて、それが猥褻であるという批判を受けた。「配慮に欠けた」とした文藝春秋(文春の出版社)は、編集長である新谷学氏を3ヶ月の休養処分とした。

それが、今年に入り、新谷編集長が戻ってきた途端、スクープ連発なわけである。

正確な事実はわからない。しかし、編集部員たちが暖めていたネタを、新谷編集長のために取っておいたと想像することは難しくない。おそらく、人望のある編集長なのだろう。

 

■タブーなきところにタレコミは集まる

それから、これも「日曜サンデー」にゲストで出ていた芸能レポーター井上公造氏が言っていたことだが、「タレコミというのはタブーなきところに集まる」のだそうだ。

今の週刊文春には、まさに「タブー」がない。これまで、週刊誌が踏み込んでこなかったアンタッチャブルな領域に踏み込んでいる状態だと言う。確かに、タレこむ方としては、絶対に載せてくれるメディアにタレこみたい。「週刊文春なら報じてくれるだろう」と思うわけである。(文春は情報量も高額であるとのこと)

今の「週刊文春」はスクープをすればするほど大ネタが入ってくる、完全なる好循環に入っていると言える。

ちなみに、2014年に「文春リークス」というサイトも立ち上げており、そこからスクープに発展した例もあるという。

 

■ 取材費をケチらないから優秀な記者が集まってくる

先日、テレビ番組で元週刊文春の記者が、ここ最近の文春快進撃について語ったところによると、週刊文春は「取材費をケチらない」そうである。経費をちゃんと使えるから、優秀な記者が他のメディアから集まってくるそうだ。確かに、スクープを追っかけているのに「タクシー代が…」とか考えていたら、文字通りスクープは目の前から逃げていくだろう。

 

■『週間文春』これまでのスクープまとめ

最後に、ここ最近で『週間文春』が報じたスクープをご紹介したい。すべて世間を騒がせた大スクープである。

 

ベッキーゲスの極みボーカルと不倫騒動

タレントのベッキーが、音楽バンドゲスの極み乙女のボーカルで、既婚者である川谷絵音と親密な関係であると報じられた。その後、二人のLINEのやり取りまで流出し、「ありがとう、文春」「センテンススプリング」は流行語にもなった。ベッキーは謝罪会見後、タレント活動を休業。

ベッキーに初スキャンダル!紅白初出場歌手との“禁断愛” | スクープ速報 - 週刊文春WEB

 

甘利経産大臣(当時)の金銭授受問題

TPPの先導役であった当時の甘利経産大臣が、道路建設をめぐって民間会社から接待や賄賂を受けていた、と当事者である建設会社社員が週刊文春に告発。甘利氏は経産大臣を辞任した。

衝撃告発「私は甘利大臣に賄賂を渡した!」 | スクープ速報 - 週刊文春WEB

 

SMAPの存続条件を事務所首脳が実名告白

SMAPの独立騒動が報道され、本人たちがTVにて緊急謝罪会見を開いた。その後、文春は、騒動のキーパーソンであるジャニーズ・エンタテイメント代表取締役に直接取材。クーデター鎮圧の内幕を詳細に報じた。(もともと、独立騒動自体も、週刊文春が昨年1月に第一報を報じたことが引き金となっている)


宮崎衆議院議員(当時)の不倫

国会議員の育休取得を訴えていた宮崎議員が、京都で女性タレントと密会していたことが報じられた。宮崎議員は同じく国会議員の妻がいる。

その後、宮崎議員は謝罪会見を開き、辞職。

育休国会議員の“ゲス不倫”お相手は女性タレント | スクープ速報 - 週刊文春WEB

 

神戸連続児童殺傷事件の元少年Aを直撃取材

酒鬼薔薇聖斗こと元少年A(33)の現在を直撃取材。顔写真付きでの掲載は、賛否両論大きな反響を呼んだ。

神戸連続児童殺傷事件 元少年Aを直撃 | スクープ速報 - 週刊文春WEB

 

清原和博覚せい剤所持容疑で逮捕

2014年より『週刊文春』が度々報じてきた元プロ野球選手の清原和博氏による薬物使用疑惑が、2016年に入り、逮捕というかたちで完結。

巨人野球賭博、4人目の関与

昨年10月に読売巨人軍の選手3人が関わっていたとしてNPBより無期失格処分を受けた野球賭博問題で、週刊文春が4人目の関与を報道。中継ぎで大車輪の活躍だった高木京介選手は、謝罪会見を開き賭博への関与を肯定。ナベツネこと渡辺最高顧問が辞任した。

フジ“新ニュースの顔”ショーン・マクアードル川上氏に学歴詐称疑惑

フジテレビ「とくダネ!」やテレビ朝日報道ステーション」でコメンテーターを務める経営コンサルタントショーンK氏の学歴詐称疑惑を掲載。文春によると、ショーン氏は学歴詐称をおおよそ認め、活動を自粛。4月からフジテレビにて決まっていた大型報道番組のキャスターも辞退。